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あし(足・脚)を元気に! 生涯歩く方法とは

2015.10.02 Fri

◇体を動かす部品を使わないでいると
「ロコモ」(ロコモティブシンドローム)をご存じですか? 運動器、すなわち体を動かすために必要な “ 部品 ” (骨、筋肉、関節、神経)に支障が生じることです。なにかと便利な現代社会では筋肉をたいして使わずに暮らせるため、 早い人は 40 代からロコモの兆候が現れています。 そして、対策をとらないでいると、「足腰は高齢になって一気に問題が顕在化します。あっという間に要介護、寝たきりというコースを歩みかねません。階段と エスカレーターがあれば、迷わずエスカレーターを使うという人や、歩行中、よく人に抜かれるようになったというような人も要注意です。」(大江隆史医師、 日本ロコモティブシンドローム研究会委員長)

◇歩くことが百難防ぐ
ロコモを予防することは介護予防への近道です。そして、そのいちばんの柱は「あしの元気」です。足 (foot) と脚 (leg) の両方を含めた「あし」が元気で、生涯歩いて過ごせれば健康長寿をまっとうできます。歩くことの効用はかなり知られてきました。NHKの人気番組「ためし てガッテン」では、腰痛対策のいちばんいい方法は歩くことだと以前紹介していました。また、高齢社会になって認知症の人の増大が懸念されていますが、認知 症予防も歩くことがいちばんだと言われるようになりました。歩きの効用は実際驚くほどあって、いいことずくめです。

◇1日8000歩でOK
では、いったい毎日どのくらい歩けばいいのか。ずばり言えば「1日平均8000歩、うち20分は速歩きを」というのが最新の科学的見解です。日によって凹 凸はあってもかまいません。1万歩を目標にしてきた人は多いと思いますが、8000歩でいいのです。ましてや、毎日2万歩歩いているなどと自慢している人 がたまにいますが、歩きすぎは必ずしも体によくはないというのです。

◇あの中之条町で長年研究
この研究を発表したのは青栁幸利博士(東京都健康長寿医療センター)。青栁先生は群馬県中之条町(さる政治家の不名誉な話題で有名になりましたね)で最大 5000人を対象に15年近く継続して調査を続けてきました。これだけの規模で長期間の調査というのは他に類例がありません。その結果、毎日中強度の運動 を続けてきた来た人が病気になりにくいということが判明しました。具体的にはさまざまな運動がありますが、歩くことがもっとも基本であり、「1日平均 8000歩、うち20分は速歩きを」という歩き方の基準が浮かび上がったのが大きな成果です。2本のポールで歩くノルディックウォーキング(ポールウォー キング)であれば全身運動となるので、その9掛けか8掛けでいいと思われます。
※    参照ページ http://www.fod-nsystem.com/contents/2015/01/nakanojo.php

◇歩くためには歩く
では、8000歩なんてとてもとてもという、すでに足が弱ってきた人はどうすればいいのでしょう。そのための方法はズバリ「歩く」です。「歩くためには歩 く。」冗談のような言い方ですが、これが真実です。ではどうやって歩くか。そのことを念頭に、私が主宰しているNPO法人みんなの元気学校では、「あし (足・脚)を元気に!―――ロコモ対策・介護予防の最新の方法と新しい親孝行」(講演、実演、測定)というイベントをこのほど企画しました。

◇あし(足・脚)を元気に! 講演・実演・測定のイベント
「あしの元気と脳の若返り・認知症予防」と題して作家で医師の米山公啓さん、「あしの元気とフットケア」のテーマで山下和彦さん(東京医療保健大学教授) が講演をされます。米山先生は開業医として患者と接しながら、ボケ防止の本をはじめ250以上の本を出しておられます。山下先生は、地面を蹴る力とバラン ス保持に注目した測定機器を開発しており、当日は会場で希望者のあしの元気度の測定ができます。9月30日放送の「ためしてガッテン」で足指力について解 説する山下先生を見た人も多いことでしょう。

実演の部もあって楽しめます。ご都合のつく方は、無料ですし、どうぞお気軽にこの“国民的課題”のイベントにご参加ください。ただし、事前申込み制ですのでご注意。
※    詳しくはこちらをご覧ください。→ http://nordic-walking.main.jp/event/index.php?itemid=5549


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